今まで使っていた10000mAhのモバイルバッテリーがそろそろ購入から5年を迎え、劣化が気になるので新しくモバイルバッテリーを購入しました。
今回購入したのは「AOHI MAGCUBE 10000mAh」というモバイルバッテリー。小型ながら30Wの入出力が可能な製品です。
10000mAh程度のモバイルバッテリーが欲しかった
モバイルバッテリーって普通何個持つものかわからないのですが、私は3種類のモバイルバッテリーを使い分けています。
- 普段のおでかけ用
- そんなにバッテリーを使わない旅行用
- バッテリーを酷使する旅行用
普段のおでかけには5000mAh程度を
普段のおでかけ用としては、5000mAh程度の小型モバイルバッテリーとして、コンセント付きのスティック型を使用しています。

このモバイルバッテリーはコンセントも付いているので、喫茶店などでコンセントがある場所ならそちらを使い、そうでないならバッテリーから給電と使い分けられます。
普段の都内に行くとかのおでかけであれば、こうやってまとまってるバッテリーのが荷物が少なくて便利なんですよね。
日帰り旅行や普段の旅行なら10000mAh程度
Omarsの10000mAhでUSB PDで30W出力できるモバイルバッテリーを購入してみた|OREFOLDER
続いては日帰りだったり、そこまでバッテリーを酷使しないような旅行用です。酷使しないといっても5000mAhでは心もとないのでもう少し多い量を持ち出しています。
このモバイルバッテリーは以前OREFOLDERさんで寄稿したのですが、既に4年以上が経過していて「買い替え時」になっています。
バッテリーを酷使する旅行には30000mAhを

最後に酷使する旅行……って何よという感じですが、朝から晩までコンセントのない場所を移動し続けるような乗り鉄旅行をするようなときに持ち出すバッテリー。
個人的には20000mAh程度で良いのですが、使ってたのが壊れたので家にあったこちらを使っています。
今回はこの3種類の中で、購入から時間が経っていて劣化もしてそうな10000mAhのバッテリーを選定して買い替えることに。
PDでの30W入出力が必須条件
今回モバイルバッテリーを選定するに当たっての条件としては、PDでの30W以上の入出力が最低条件。というのも、利用する機器がノートパソコンなこともあって30Wは無いと追いつかないんですよね。

欲を言えば60Wがあると良いですが、そうなると容量が大きいものになりそうなので妥協点です。
比較した商品たち
最終的に選んだバッテリーの他、さまざまなバッテリーを比較しているので、選考した機器たちを紹介。選ばなかった理由も書いていきます。
CIOの小さいやつ。コンパクトさは良いけども出力端子が同じ向きになかったり、15Vに対応していないのは後々問題になりそうなので除外。
Baseusの機種。よくみたら入力は18Wしかなかった。
CIOと瓜二つなやつ。45W出力と性能はいいけどもなんか不安ということで。
元RAVPowerなAlfoxです。15000mAhは要らないんだよなぁ……。スペックと値段は良い感じなので、逆に足りないという人にはちょうど良いかも。
40Wだけども、20W+20Wという仕様です。スマホを2台同時充電なら便利かもしれないけど、パソコン充電には足りない。
コンセント内蔵型のやつ。結構悩んだんですけども、他の充電器を持っていくことが多いということで無しに。まとめたい人にはいいと思います。
そもそもスマートフォンには多くて、ノートパソコンには少なめという感じな30W出力というモバイルバッテリー自体が少ない印象を覚えました。
AOHIのモバイルバッテリーを購入
そうしてあれこれ選考して選んだのが、AOHIというメーカーのモバイルバッテリーです。
小型軽量でPPSにも対応と、スマートフォンからノートパソコンまで便利に使えそうなモバイルバッテリーです。
AOHIって知らないメーカー
この製品、製造メーカーはAOHIという聞いたこともないメーカー。しかし調べてみると意外と有名なメーカーのようです。
このAOHIというのはブランド名で、作っているのは「Dongguan Aohai Technology(奥海科技)」という会社。
2004年に設立され、自社製品がメインというよりは色々なメーカーの充電器などを作っている裏方的な企業。2021年にはスマートフォンの充電器シェアが全世界で15%にもなっています。
多くの企業で使われていることを考えると、よくわからないメーカーよりは信用性があるかなと思います。
開封

パッケージが届いて思ったのは、想像よりも小さいということ。今ってこんなに小さくなってるんですね。

背面には仕様等の記載が書いてあります。スペックに関しては後ほど紹介するので省略します。

内容物はバッテリー本体とUSB-C to Cケーブル、それに説明書。ケーブルは短めなので、取り回しが良さそうです。
本体のシルバーの部分はプラスチックではなく金属となっており、高出力バッテリーで気になる発熱対策になっています。

USB端子はUSB-AとUSB-Cの2つです。ちょっとUSB-C端子に引っかかりがありますが、しばらく使えば気にならなくなると思います。

上部には電源ボタンとバッテリーの残量を見るオレンジ色のLEDランプがついていて、4段階で大体の容量を見ることが可能になっています。
残量を数字で出すモバイルバッテリーもありますが、実際そんなに必要性ある?と思うのでLEDタイプで問題ないと思います。

下部には出力の仕様や認証のマークが付いています。もちろんPSEマーク付き。

重量は214gで超軽量とは言えないものの、そこまで負担になる重さではないと思います。
重さの理由の一つが発熱対策の金属部品の使用だと思うと、下手に軽さを追求するよりは良いですね。

手に持つとこのくらいのサイズ感。金属部品を使っていることから冬の時期ではヒヤッと。手へのホールド感も良く、持ち運びのしやすいサイズです。
あんまり安っぽさを感じないのも良いですね。
PPSにも対応する高性能バッテリー
続いてバッテリーの性能を確認していきます。
製品名 | AOHI MAGCUBE 10000mAh |
型番 | AOC-P006 |
容量 | 10000mAh 定格:6000mAh |
出力端子 | USB-C x1 USB-A x1 |
入力端子 | USB-C |
急速充電(USB-C) ※入出力対応 | 5V/3A、9V/3A、12V/2.5A、15V/2A、20V/1.5A PPS 3.3V-11V/3A(出力のみ) 最大30W |
急速充電(USB-A) | 5V/3A、9V/2A、12V/1.5A 最大18W |
2ポート同時出力 | PD18W + QC12W = 30W |
バッテリー充電時間 | 約2時間 |
サイズ | 約112 × 52 × 25mm |
重量 | 約195g |
機器に充電できるのは「定格容量」
容量に定格が書いてあるのは好印象です。この定格容量というのはかんたんに言えば充電できる量で、変換効率の関係でどうしてもバッテリー自体の容量に比べると落ちてしまいます。
多くは容量の6割ほどが充電できる量なので、3.7V/3,000mAhのスマートフォンを満充電したいなら「1.667倍」となる5,000mAh程度のモバイルバッテリーを購入する必要があります。
……とはいっても他にもロスがあるので、厳密にはもう少し必要なのだけども長くなるので省略します。
重さはスペックより重め

重さは仕様より実物のが10%ほど重くなってます。これはちょっと差が大きいのではと思ってしまいますね。
USB-A/Cの出力チェック
仕様ではPDの出力しか記載されていませんが、実際の出力をテスターを用いて確認してみました。
テストに用いたのはAVHzY CT-3というテスターで、お値段は高めですがいろいろな急速充電規格のチェックを行うことが可能です。

テスト結果は、Apple 2.4A、DCP 1.5A、QC2.0/3.0/4+に加えてPPS含むPD3.0に対応するということでした。
一応仕様ではPD以外のQCに対応しているのは違反ではありますが、実使用上ではデメリットは少ないと思います。

PDのPDOも確認してみました。5V/3A、9V/3A、12V/2.5A、15V/2A、20V/1.5Aに加えて、PPSが3.3V-11V/3Aと仕様通りのスペックです。
たまに5Vで2.4Aという行儀の悪い充電器もありますが、本機はちゃんと3Aに対応しているほか、15Vや20Vにも対応しているので、トリガーケーブルなどでも使用しやすいと思います。

続いてUSB-A端子でもチェックしてみました。急速充電規格としてはQC2.0と3.0に対応しています。
多くのスマートフォンはQualcommのSoCを搭載していることから、USB-Aケーブルしかなくても急速充電の恩恵が受けられると思われます。
実際に充電を試してみた

続いて機器への充電を試してみました。今回試したのはスマートフォン(Galaxy S22)、iPad mini(第5世代)、LIFEBOOK U9311/Fです。

最初はGalaxy S22。最近のGalaxyは急速充電と超急速充電というのが区別されており、超急速充電するためにはPPSの対応が必要です。
超急速充電で充電を行うと、エメラルドグリーンで稲妻マークが重なって表示されるので確認可能です。

続いてiPad miniです。iPadの急速充電の挙動は一度5V/3Aで給電してから電圧を上げる仕組み。たまに5Vから上がらない充電器がありますが、問題なくPD充電が可能でした。

最後にLIFEBOOK U9311/Fへの充電。一番目的としていた機器でしたが、20-30W程度で給電され、バッテリーへの蓄電もされていました。
なおノートパソコンに関しては45W以上ないとまともに充電できないものもあるので、あらかじめ持っているパソコンの仕様を確認してから買うと失敗がありません。
バッテリーへの給電は30Wで可能

このバッテリーは出力だけではなく、バッテリーへの入力も30Wで可能となっています。手持ちの65W対応の充電器で充電したところ、26W程度で給電できました。
大容量になると充電時間が気になるので、早く充電できるのは嬉しいです。

↑使用した充電器。発熱も少なく安定しているので今でも重宝している。
金属のおかげか発熱は控えめ
PD充電器で気になるのが発熱。大丈夫かなぁと思うほど熱くなる充電器もありますが、このバッテリーは金属のおかげか発熱は控えめでした。
コンパクトさや軽さを追求するのもいいですが、使っていて不安になるほど発熱するくらいなら多少の犠牲があっても良いと思います。
小型で大容量、急速充電にも対応した便利なバッテリー
今回はじめてAOHIのモバイルバッテリーを購入しましたが、サイズ感やスペックなどの期待に応えてくれるモバイルバッテリーでした。発熱が抑えられているのも好印象です。
20000mAhまでは要らないけども出力が20Wでは物足りない、そんな人にぴったりなモバイルバッテリーでないでしょうか。
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