旅行先の移動手段として重要となる車ですが、遠くだと車を借りることも多くなります。以前はレンタカーのみだったのですが、最近はカーシェアも増えてきて、結局どっちが良いのだろうと思ったので比較してみることにしました。
今回は旅行先でレンタカーを借りたので、カーシェアにしたらいくらになるのかというのを基準に考えてみたいと思います。
レンタカーとカーシェアのメリット・デメリット
料金の比較をする前に、双方に乗車して感じたメリットとデメリットを比較したいと思います。どちらにもメリットとデメリットがあり、一概に「絶対こっちが良い」というのはありません。
レンタカー | カーシェアリング | |
会員登録 | 不要 | 必要(運転手全員) 月額料金有り |
支払い方法 | 現金、クレジットカードなど | 基本はクレジットカードが必要 |
車種 | 安いプランでは選べない | 好きな車種を選べる |
免責補償 | 24時間で1,100円程度 | 利用料金に含まれる |
NOC | 24時間で600円~1,100円程度 | 1回辺り330円 |
ガソリン代 | 多くは自己負担(満タン返し) | 利用料金に含まれる |
距離料金 | 不要 | 6時間以上の利用では16円/km |
利用料金 | 時期により変動が大きい | ランクごとの一律料金 |
最低利用 | 6時間以上が多い | 15分から |
案内の有無 | スタッフによる案内あり | 基本的にセルフ対応 |
ゴミの処分 | 店舗にゴミ箱などがある場合が多い | 持ち帰り |
何個かの項目に分けて、比べてみました。レンタカーは定期的に使うというよりは突発的に使用するのが前提なのに対し、カーシェアは頻繁に使うことを前提としているので、月額料金などが掛かる一方、手続きなどは簡素になっています。
また、ガソリン代が無料なのは大きな特徴です。減ったとしても車内の専用カードで無料で給油可能です。
レンタカーの特徴

レンタカーはプランによっては車種が選べますが、基本的にはランクごとで車種は選べないのが多い印象です。また、基本料金に合わせて免責保険やNOC保険を付けるかどうかを選ぶシステムとなっています。
免責保険やNOCを双方付けると、1日当たり+2,200円程度と結構大きな差額になります。さらに、「満タン返し不要」というプランでない場合は、別途返却前にガソリンを満タン入れる必要があります。
なお貸出手続きはお店で行うことが基本で、スタッフによる内容説明や車の説明などが実施されます。その場で質問することも可能なので、慣れていない人には安心です。
また、同じ車種、同じ日数でも時期によって金額が大きく変わること、予約タイミングなどでも金額が異なってくるのも特徴です。
カーシェアリングの特徴

カーシェアリングは色々な会社が運営していますが、トップシェアはタイムズ。私が契約しているのもタイムズカーなので、前提に話していきます。
レンタカーとは異なり会員になる必要があり、基本的に毎月880円が掛かります。とはいえ毎月880円分のカーシェアチケットがもらえるので、月に1回でも使うならば実質無料となっています。
カーシェアの大きな特徴としては、直前で借りられるし、キャンセルも直前まで無料ということ。レンタカーでは基本1週間以上前でないとキャンセル料がかかることを考えると、利便性は高くなっています。
さらにはガソリン代が無料なことが大きく、6時間以内であれば利用料金だけで済みます。逆に6時間を超えた場合は距離料金が発生することには注意が必要です。
他の注意点として、レンタカーは店舗に返すので店頭で車内の簡易的な清掃などが行われますが、カーシェアは無人対応。そのため、前利用者がゴミなどを残してしまうとそのままになってしまうという欠点はあります。
レンタカーを利用した旅行をカーシェアにしたらどうなる
レンタカーを利用していた旅行をピックアップし、カーシェアにした場合にいくらかかるのか確認してみたいと思います。

例として出したのは先日の長崎旅行。50時間のレンタカー費用は免責保険付きで9,680円でした。とはいえクーポンで3,100円引きとしているので、実料金は12,780円です。
免責保険のほか、NOC(ノンオペレーションチャージ)は別料金で3,300円でしたが、今回は付けないことに。でもこれ付けないなら免責も付けなくても大して変わらないような気もしないでもないです。

レンタカーの料金の他ガソリン代が発生しています。複数のスタンドで入れましたが、平均160円で19Lの給油。金額としては3,040円となります。
レンタカー料金 | 9,680円 |
ガソリン代 | 3,040円 |
合計金額 | 12,720円 |
レンタカー料金とガソリン代を合わせて12,720円でした。これを基準にしてカーシェアにした場合にいくらになるか比較してみましょう。

料金 | カーシェアリングのタイムズカー(旧:タイムズカーシェア)
タイムズの料金は時間制。15分ごとの時間制となっており、最大時間料金が設定されています。今回の所要時間「50時間」となると、48時間までの9,900円と2時間分の1,760円を合わせて11,660円となります。
なお今回はNOCを付けなかったので無しとしますが、カーシェアの場合はNOC扱いの「安心補償」は1利用ごとに330円となります。この額なら付けない選択肢は無さそうです。
追加で発生する費用として、6時間以上のレンタルの場合は1kmで16円の「距離料金」が発生し、今回の場合は442.7kmで7,083円となります。
48時間の最大料金 | 9,900円 |
2時間分の時間料金 | 1,760円 |
442.7kmの距離料金 | 7,083円 |
合計 | 18,743円 |
合計料金としては18,743円となり、レンタカーよりも「6,023円高くなる」という結果になりました。とはいえ3,100円引きのクーポンをなくし、3,300円のNOCを付けると47円差となります。
距離 | 金額 |
100km | 13,260円 |
200km | 14,860円 |
300km | 16,460円 |
400km | 18,060円 |
距離別の金額を並べてみました。クーポンを使わずNOCを付けた場合は距離が少ないと安くなりますが、付けないのであればカーシェアだと割高になります。
こう考えると、やはり「長時間・長距離」を借りるにはあんまり向いていないという印象ですが、レンタカーが繁忙期などで超高額になっているような場合であれば検討の余地がありそうです。
短い時間はカーシェアがおすすめ
長時間レンタルする場合はレンタカーの方が良いようですが、逆に6時間未満の短時間であればカーシェアの方が良い場合が多いと思います。
というのもレンタカーの場合は補償が数時間でも1日分掛かってしまうので、保険だけで利用料金を超えてしまう場合も多いと思います。追加でガソリン代も掛かるしね……。
メリットとデメリットを理解して使い分けたい
レンタカーにもカーシェアは競合サービスでもありつつ、お互いのデメリットをカバーするようなサービスです。カーシェアを契約したことにより、公共交通機関をメインとした旅行でも行動範囲を広げることができるようになったと思っています。
双方の特徴を理解しつつ、行く旅行にベストな選択肢を選んでいきたいですね。
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