JR九州は2023年3月権利分から株主優待制度を変更すると発表しました。現行の片道5割引から1日乗車券へと変更となります。
九州一周の片道切符などの作成はできなくなりますが、普通に使うのなら新制度のほうが使い勝手は良くなりそうです。
片道5割引から1日乗車券へ
現行のJR九州の株主優待券は、片道の乗車券と経路上の料金券(特急券・グリーン券)が半額となる仕組み。長距離を乗れば日数も増えるため、博多から日豊本線・新幹線経由で一周しながら巡るという使い方ができました。
私も西九州新幹線の開業前に優待券を利用して長崎→博多→宮崎→鹿児島中央という経路で乗ってきたことがあります。
そんな中発表された株主優待制度の変更。片道5割引から1日乗車券へと変更となるため、グリーン車など割高な車両に大きな割引を効かせることができなくなります。
利用可能エリアはJR九州全線となり、博多から小倉までの山陽新幹線は利用できません。また、特急券を追加することで、特急列車や新幹線にも乗車することが可能です。
現行制度 13,870円の半額 | 6,930円 |
新制度 1日乗車券+定価特急券 | 6,370円 |
金額としてどう変わるのか、にちりんシーガイアのDXグリーンで比較してみました。すると博多から宮崎という区間のみだけでは現行制度のほうが高くなります。
九州ネットきっぷ | 5,760円 |
現行制度 9,970円の半額 | 4,980円 |
新制度 1日乗車券+定価特急券 | 2,600円 |
さらに列車を自由席にした場合では、新制度だと特急料金の2,600円のみに。さらには当日なら往復でも使えるため、1日完結旅行では比較的使い勝手の良い優待券となります。ですが、現行制度では私の旅行のように長崎〜鹿児島中央といった長距離かつ数日の行程を1枚の優待で発券できたことを考えると、人により賛否が分かれそうな変更です。
とはいえJR九州では割引きっぷが充実しているため、長い経路やグリーン車などを利用しないと通常の割引きっぷと大差ないことも。普段使いには使いにくかったのも事実ではあります。
2022年3月権利分 | 2022年5月1日から2023年6月末まで |
2023年3月権利分 | 2023年7月1日から2024年6月末まで |
優待券の変更は2023年3月権利分からとなり、普段5月頃に届くものが6月下旬に変更となります。利用期間も2023年7月からと従来とは異なるため、内容の違う優待券が並用される期間というのはありません。
鉄道割引券以外は利用可能店舗の変更のみ
また、鉄道乗車券以外にも優待券としてアミュプラザなどで使える商品券が2,500円、博多と釜山を結ぶ高速船の割引券がありますが、こちらは一部の変更に留まります。
変更内容としてはトランドールというパン屋さんが使えなくなるとのことで、これはJR九州からタカキベーカリーに売却され、グループ外になることが理由のようです。
今回の優待の変更ですが、個人的にはもうJR九州は西九州新幹線以外乗れるだけ乗ったし、1日乗車券のが使いやすそうだなとは思います。(本券の売買はできませんと書いてあるけど、どうせ金券屋に並ぶんだろうな)
コメント