先日ソフトバンクからも5G対応のホームルーターが発表され、各社の機器が出揃いました。ということで各社の金額などを比較してみたいと思います。
しかしそこそこな回線が工事なしで使えるのは便利になりましたね。
価格やスペック一覧
まずはドコモ、au、ソフトバンク各社の5Gホームルーターの価格などをまとめて表にしてみました。
ドコモ | au | ソフトバンク | |
機種名 | home 5G HR01 | Speed Wi-Fi HOME 5G L11 | Airターミナル5 |
対応通信規格 | 5G/4G | 5G/4G | 5G/4G |
対応バンド (5G) | n78/n79 | n28/n77/n78 | n77 |
最大通信速度 (5G) | 下り最大4.2Gbps | 下り最大2.8Gbps | 下り最大2.1Gbps |
対応バンド (4G) | B1/B3/B19/B21/B28/B42 | B1/B3/B18/B41 | B1/B41/B42 |
最大通信速度 (4G) | 下り最大1.7Gbps | 非公開 | 下り最大838Mbps |
対応バンド (3G) | 非対応 | 非対応 | 非対応 |
対応SIM | nanoSIM | nanoSIM | nanoSIM |
有線LAN ポート数 | 1 | 2 | 2 |
有線LAN 規格 | 1000/100/10BASE-T | 1000/100/10BASE-T | 1000/100/10BASE-T |
Wi-Fi 規格 | IEEE 802.11a/b/g/n/ac/ax Wi-Fi 6対応 | IEEE 802.11a/b/g/n/ac/ax Wi-Fi 6対応 | IEEE 802.11a/b/g/n/ac/ax Wi-Fi 6対応 |
Wi-Fi 接続台数 | 64 | 30 | 128 |
サイズ (高さ×幅×厚さ) | 170x95xD95mm | 182x70x124mm | 225mmx103mmx103mm |
重量 | 約720g | 約599g | 約1,086g |
こう比べてみると、有線LANとか無線の接続数が異なる程度の違いという感じです。なお理論値の最高速度がドコモだけ頭抜けていますが、それを判断基準とするのは微妙かなと思います。
色々な場所で5Gの速度を見てはいますが、未だに1Gbpsとかを経験したことはないので、大体100-200M程度出れば良いという感じに思っておきましょう。
料金
次に各社の料金を見ていきます。大体各社似たような金額設定となっています。
ドコモ | au | SoftBank | |
定価 | 4,950円 | 5,170円 | 5,368円 |
割引 | 550円 ※25カ月 | ||
合計 | 4,950円 | 4,620円 | 5,368円 |
並べるとauが2年は最安値で、次点がドコモなのですが、ソフトバンクは固定電話機能が付いているため、固定電話が必要な人であれば実質的にソフトバンクが最安値になることもあります。
なお、全社において縛りのある契約は提供されていません。いつでも好きに解約可能です。
スマートフォンとセットでの割引は各社提供
またスマートフォンと同時に契約していると割引となるサービスを各社提供しています。
ドコモ | 最大1,100円/回線 |
au | 最大1,100円/回線 |
ソフトバンク ワイモバイル | 最大1,100円/回線 |
低価格プランでは500円程度の割引となる場合も多いですが、各社最大1,100円の割引を提供しています。
名目上は各社「無制限」だけど……。
次に通信面です。5Gでは各社名目上は「無制限」という話をしており、例に漏れずこのホームルーターも月間通信量は無制限となっています。
しかし真の無制限といえるのはドコモだけなのかなと思います。
ドコモは通信制限無し?一応表記はあり
home 5G プランについて | ドコモドコモは一応以下の表記があります。
ネットワークの混雑状況により、通信が遅くなる、または接続しづらくなることがあります。また、当日を含む直近3日間のデータ利用量が特に多いお客さまは、それ以外のお客さまと比べて通信が遅くなることがあります。
とはいえ、今のところ強いて規制されたという話は聞かない(既存の5Gギガホに関しても)なので、書かないとアホみたいな通信する人がいるからと逃げ道的に書いているのかなと思います。
auは3日で15GBの制限→撤廃へ&プラスエリアは30GB制限
WIMAX +5Gサービス ネットワーク混雑回避のための速度制限についてauよりもUQのサイトのほうがわかりやすいので、こちらから引用しますが、3日で15GBを使うと翌日の混雑時間帯(夕方~夜間)に1Mbpsと制限が行われます。2022年2月から撤廃されました!
なので実質的には無制限というよりかは、1日5GB制限と言ったところですね。とはいえ、毎日ずっと5GB使うならまだしも、そうでないのならば問題はないのかもしれません。
なお、UQとauで少し違うのですが、auのホームルータープランではプラスエリアモード(Band18エリア)で使用すると月に30GBで制限が掛かるようになります。もし自宅がBand18エリアなのであれば、auのルーターを選ぶのは避けたほうが良いと思います。
ソフトバンクは謎の制限を良く聞く件
ソフトバンクに関しては、auのような明確な制限の記載はありません。注意事項として以下の記載があるのみとなっています。
ご利用が集中する時間帯(夜間など)は、サービス安定提供にともなう速度制限のため、通信速度が低下する場合があります。
そして3日間の通信量による通信制限はないということで、「真の無制限」なのかと思ってしまいそうですが、なんか謎の制限を良く聞くんですよね。
昼間は爆速なのに夜間は遅いとか。しかし最近ドコモのhome5Gの影響か緩めているって噂も聞きますが、安定しては使えないのではって印象です。
各社のルーターのポイントをまとめてみた
最後に各社のホームルーターのポイントをまとめてみました。選ぶ際に参考になればと思います。
ドコモ home 5G
- ドコモのエリアに全て対応
- 総量・日数制限無し
- ドコモ全エリアで使える
- 単身ならテザリングでも良く感じる
ドコモのホームルーターの利点としては、やはり総量・日数制限が無いことが上げられると思います。スマートフォンでも変な制限無しで無制限として提供しており、強いて規制されたという話も聞きません。
また、他社が対応バンドを絞っているのに対し、ドコモは多く対応しているために田舎などでも使えるのではないかと思います。光回線が来ていないような地域にも十分使えると思います。
デメリットがデメリットなのかは難しいですが、ドコモの場合ギガホプレミアでテザリング含めて無制限で提供されています。そのため、単身で自宅にいるときにしかネットを使わないというのであれば、いっそのことスマホのテザリングだけで賄えてしまうのでは……?という風に思えてしまいます。
au Speed Wi-Fi HOME 5G
- 2年間は最安値で使える
- UQ側でお試し利用が可能
- Band18のエリアは30GB制限
auのSpeed Wi-Fi HOME 5Gは、価格面が2年間ではあるものの最安値になっています。2年も経てば切り替えたりしても良いのかなと思います。
また、auではなくUQのサービスですが、TryWiMAXとして15日間無料でレンタルできるサービスが実施されています。
TryWiMAXこのサービスにより、予め借りてみて速度面や通信制限などを確認することで契約してから何か想像と違ったみたいな事態を防ぐことができると思います。
そうしてもう一つが、いわゆるプラチナバンドと呼ばれるBand18を使った場合は月間通信量が30GBに制限されること。とはいえ予めレンタルして、ハイスピードエリアでない場合は契約しないという選択肢もあるでしょう。
ソフトバンク Airターミナル5
- 固定電話もセットで使える
- 名目上無制限
- 一律で規制が有る疑惑
- エリアのチェックが難しい
ソフトバンクのAirターミナル5は、固定電話の線を引かなくてもおうちの電話としてアダプターをドッキングして使うことができます。今は固定電話の需要もあんまりないのかもしれませんが、必要な人であれば有るのはまとめられて良いと思います。
また、auの製品と異なり、「名目上は無制限」となっています。しかし、夜間に変な制限があるような話を良く聞きます。自分の使い方でどうこうできることじゃないのはネックですね。
あと個人的に気になったのは、エリアマップ的なものがよくわからないこと。ドコモはドコモのエリアマップで大体大丈夫なのと、auはUQで公開されていますが、ソフトバンクの場合はソフトバンクAirのエリアマップってのが無いんですよね。
提供エリア 詳細マップ|Wireless City Planning 株式会社 サービスエリアマップ | スマートフォン・携帯電話 | ソフトバンク一応WCPと3.7GHz(n77)のエリアマップを見比べればなんとなくわかるんですが、他にもBand1やBand42があるし、はっきりとわからないのがネックかなと思います。
全社に共通するのは上り速度の遅さ
ここまで各社の比較をしてみましたが、全体的に共通するネックとなる点がこの上り速度の遅さです。
一応理論値的には速いように思えるのですが、実際に5Gエリアで測定しても、下りは300Mbps出ているのに上りは10Mbps以下など、大きな差が有るのが現状です。その為、配信がメインだったり、YouTubeなどにしょっちゅう動画を載せたりと上り方面の通信が多い場合、ネックとなる可能性が有ります。
縛りも無くなって使いやすくなったホームルーター
今までは契約したら2年縛りだったりと、結局気軽に使えない印象が有りましたが、今では各社縛りも無くて気軽に契約して気軽に解約できるようになっています。良く引っ越しをするような人や、単身赴任中などで固定回線を引くのも手間って人には便利なサービスとなっていると思います。
また、ドコモの場合は田舎でも使えるので、光ファイバーが来ていないような場所でADSLやCATVを止めて使うというのも一つの使い方なのかなと思います。
色々検討している人が参考になればと思います。
コメント
B1/B41/B42はヤバい。
ソフトバンクのですよね。まあ元々TD-LTEメインですからねぇ