国内利用も可能 – 無人で1日単位のレンタルができる「WiFiBOX」試用レビュー

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最近はバッテリーや傘に車など、必要なときに借りて返すというシェアリングサービスが多く提供されていますが、今回はモバイルルーターのシェアリングサービス「WiFiBOX」を試してみました。

このWiFiBOXはテレコムスクエアという会社が提供するサービス。以前から気になっていましたが、ここ最近スポットも増えてきたので使いやすくなった印象です。

公式サイトから場所を指定してレンタル

画像:WiFiBOXの公式サイトより、以下同

【公式】海外WiFiならWiFiBOX|セルフWiFiレンタル

Wi-Fiの予約は公式サイトから実施。元々WiFiBOXは海外旅行向けのサービスなのですが、国内向けプランも提供されています。台湾や韓国に比べて日本国内のが高い価格設定になっています。

プランは3種類

利用できるプランは、500MBで440円/日・1GBで660円/日・無制限で840円/日の3種類。私のような検証目的で借りるならともかく、この価格差で短期間なら無制限以外は選択肢に入らなさそう。また「あんしん保障」という220円/日の保障プランも用意されていました。

このWiFiBOXでは、同じ場所に帰す必要はなく別の場所に返却することも可能です。しかし最初に選択しておかないとならないので、ここに返却スポットがあるから返そう!というのはできなさそう。

期間や容量を選んだら決済へ。クレジットカードが利用でき、決済時には認証確認が実施されます。そのため、0円オーソリが通らないプリペイドカードなどではエラーとなりました。

今回は秋葉原駅横にあるNEWDAYSでレンタル。画面のQRを読み込むか、場所のコードを打ち込むことでレンタルスタートとなります。カードへの引き落としはこのタイミング。

カチャッと自動で出てくるのを受け取って手続完了、充電は満タンでした。

モバイルバッテリーにWi-Fiが付いたような本体

受け取ってきたWi-Fiルーターです。形としてはよくあるレンタルバッテリーと同じような雰囲気。通信を行うために技適マーク(018-210308)や、FCCの認証番号(2A3QD-WB-HSTS61A01)の記載もあります。

反対側はケーブルがたくさん。別途ケーブルを用意しなくても利用可能です。

4種類のケーブルが挿しこまれている
ちょっと抜き取りにくい

ケーブルは4種類あり、左からバッテリー自体を充電するためのType-Aケーブル、スマートフォンなどを充電するためのmicroUSB・Lightning・Type-Cとなっています。

バッテリーの給電機能だけを使用したい場合は、背面のイナズママークを押して4つのメモリが点灯すれば利用可能になります。

側面。バッテリーを充電するためのType-Cポートがあります。

逆側。こちらの電源ボタンはWi-Fiルーターとして使うためのボタンとなっています。

底面には端子がついていますが、これは充電ボックスで充電するためのもの。レンタルしてるユーザーは使いません。

側面の電源ボタンを押すと、左のメモリとともに上のランプが点灯します。これがWi-Fiルーターの状況確認なのですが、電波を掴んているか・通信しているか・Wi-Fiが飛んでいるかくらいしか確認はできません。

白いランプが3つ点灯すれば準備完了。Wi-Fi接続を行ってインターネットが利用可能です。しかしこれずっと点灯しててまぶしい……。

「BAJIE Charging」というメーカーが製造

製造メーカーが特に記載されていなかったので、製品の特長などを元に調べて見ました。すると以下の記事がヒット。

BAJIE Charging strategic cooperated partner: Telecom Square

中国の深圳にある「Shenzhen BAJIE Charging Technology Co.,Ltd」という会社と、テレコムスクエアがパートナー契約をしたという記事。ここにWiFiBOXが登場しているので、製造会社はここで間違いないと思います。

Shenzhen BAJIE Charging Technology Co.,Ltd – Shared Charging Cabinet, Power Bank Charging Station|Alibaba

なおこの会社は、シェアリングバッテリーを色々展開している会社のようで、Alibabaで商品一覧が紹介されていました。

Skyroamというサービスを使用した製品

Wi-Fi接続してみたところ、デフォルトゲートウェイが192.168.43.1となっていたので接続。するとSolisの画面が登場。調べてみるとクラウドSIMを提供している企業のようです。

しばらく待つとリチャージなどが可能な画面に。Wi-Fiの設定変更などはできなさそうでした。

Wi-Fiを繋いで実際に通信してみた

モバイルバッテリーとしては5V/1A出力の特色もない機械のため、通信部分をメインに確認。まずはスペックを見ていきましょう。

いろいろ制限されているスペック

公式サイトを見るとWi-Fiは2.4GHzだけだし、掴むバンドもめちゃくちゃ多いわけじゃない。しかしFCCの認証を調べると、実は制限されているだけなことが判明しました。

製品名公式サイトFCC認証から
OS未記載Android 8.1
SoC(CPU)未記載Helio A22 (MT6761)
メモリ(RAM)未記載1GB
ストレージ未記載8GB
ディスプレイなしなし
対応通信規格4G/3G
下り150Mbps / 上り50Mbps
4G/3G
対応バンド (4G)FDD:B1/B2/B3/B4/B5/B7/B8/B17/B19/B20FDD:B1/B2/B3/B4/B5/B7/B8/B12/B17/B18/B19/B20/B25/B26/
TDD:B38/B39/B40/B41
対応バンド (3G)B1/B2/B4/B5/B8B1/B2/B4/B5/B8
対応SIM非対応非対応
Wi-Fi802.11 b/g/n802.11 a/b/g/n/ac
Bluetooth非対応非対応
外部端子(差込口)USB-CUSB-C
防水非対応非対応
バッテリー容量5,000mAh5,000mAh
サイズ142×72×17 mm132x68x17 mm
重量186グラム未記載
公式サイトおよび、FCCの記載はFCCID.ioより

公式サイトに記載されているスペック情報と、FCCの認証番号から確認したスペックを比較してみました。すると、中ではAndroidが動作していることとWi-Fiの5GHzも機器としては対応していることがわかります。

しかし提供される仕様としては2.4GHzのみと制限がされている状況です。とはいえ5GHz帯はW52では屋外使用不可、W56でもDFSチェックが必要という制限がある以上、ディスプレイの搭載されない本機では無効にしておいた方が良いという判断は納得できます。

また、LTEの通信バンドも一部削減されていますが、これは使用するキャリアに合わせて不要なバンドを削減したのではないかと考えます。そう考えると、日本国内ではKDDIの電波をつかむことは無さそうです。

通信速度は控えめな印象

そもそも最大速度が150Mbpsということで、キャリアアグリゲーションなどは実施されない機器。そのためトップスピードは期待できませんが、スピードテストを実施してみました。なお回線はopenmobile.ne.jpということで、ソフトバンク回線が利用されているようです。

PINGダウンロードアップロード
30ms2.47Mbps6.52Mbps
58ms3.14Mbps7.06Mbps
59ms26.0Mbps9.78Mbps
通勤途中に速度測定

何回か速度測定をしてみたところ、数Mbps〜数十Mbps程度の速度が出ました。常用するには物足りない速度ではありますが、一時的にレンタルで借りて使うのであれば大きな支障は無いと思います。

課金は1日単位、制限は24時間単位

今回は検証のために借りたため、通信量は500MB/日というプランに。しかしスピードテストを行っていたら通信制限となってしまいました。翌日になったら解除されるかなと思ったら解除されず……。

調べてみると通信量に関しては24時間単位で計算されるようで、借りてから24時間経過後にリセットされる仕組みとのことでした。課金と通信制限のタイミングが異なるのは利用者にとっては不便に感じますが、時差などの関係性なのでしょう。

返却は指定ボックスに差し込むだけ

返却は指定のスポットに差し込むだけ。無事に返却完了すると、メールにて返却確認が来るのでチェックしておきましょう。

海外だけではなく国内旅行にも使えるレンタルルーター

最近はスマートフォンの通信容量を少なく運用している人も多いと思いますが、旅行中には普段よりも多いデータを使うもの。とはいえ臨時の通信環境を用意するのも面倒なものが多い印象でした。

しかしこのWiFiBOXでは、オンラインで注文すれば借りるのも返却も手軽に行えます。1人だと割高な感じもしますが、複数人で共用すれば料金も抑えられるため、旅行の時の通信環境として便利に使えそうなモバイルルーターだと思います。

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