おはようございます。今日は紋別から興部~名寄の名寄本線の廃線跡を巡りつつ、豊富温泉に寄って稚内へと抜ける行程で進みます。おそらく廃線跡巡りで多くの時間を食ってしまうと想定し、名寄からはノープラン。

昨日から旭川~稚内で雪が強くなっていることも頭によぎりつつ、無事に稚内にたどり着ければと思いますが、廃線跡巡りで大雪にならなければ良いな。
- 紋別セントラルホテルのホタテが食べ放題の朝食
- 名寄本線の廃線跡を巡って名寄駅へ
- 駅跡がスーパーになっている「紋別駅」
- 駐車場になっている「潮見町駅」
- 渚滑線との分岐駅だった「渚滑駅」
- 渚滑駅と富丘駅の間にあった橋梁
- 駅へと上る階段が残る「富丘駅」
- 跡地は公園として整備されている「沙留駅」
- 全て畑になっていて痕跡がわからない「豊野駅」
- 豊野駅と旭ヶ丘駅の間にある、枕木や橋が残る藻興部川橋梁
- 積まれた枕木が残る「旭ヶ丘駅」
- 資料館や車両の展示もある「興部駅」
- 廃止代替のバス停がある「北興駅」
- 駅への道が消えている「宇津駅」
- どこに駅があった?橋脚が残る「班渓駅」
- 駅舎やトイレの跡が残る「中興部駅」
- 痕跡の残らない「六興駅」
- 再開発によって痕跡の消えた「西興部駅」
- 資料館や車両の展示もある「上興部駅」
- 美味しいソフトクリームが食べられる「道の駅 にしおこっぺ花夢」
- 名寄本線の跡を見下ろす「天北跨線橋」
- 植樹した木が寂しく残る「一ノ橋駅」
- バス停だけが残る「幸成駅」
- 畑となっていて痕跡はない「二ノ橋」駅
- キハ22系の展示が残る「下川駅」
- 痕跡は消えた「岐阜橋駅」「矢文駅」
- バス停にレプリカの駅名標が残る「上名寄駅」
- 当時の駅舎が残る「中名寄駅」
- 3路線のターミナルだった「名寄駅」
- 名寄から稚内に向けて北へ向かう
- 稚内の中心部にある「ドーミーイン稚内」に宿泊
- 明日は稚内からオホーツク側を下って女満別空港へ
紋別セントラルホテルのホタテが食べ放題の朝食
紋別セントラルホテルの朝食はホタテの食べ放題が有名。他にも北海道らしいメニューが並び、数あるホテル朝食の中でも上位に入る好きな朝食です。早速食べに行きましょう。

朝食会場は本館2階のなぎさ。昨晩夕食を食べた場所と同じです。

卵コーナー。温泉たまごに厚焼玉子、スクランブルエッグ。

味の染みた煮卵も提供されていました。

鶏大根とフキの煮物。フキの煮物って朝食バイキングでは珍しく感じる。

そしてメインディッシュともいえるホタテ。大きな貝柱を半分に切ったものが盛られています。手前にあるのはタコの刺身。ここからいくらでも持って行っていいなんて天国です。

横にあるのはホタテのタタキ。薬味とポン酢で合わせていただく一品です。

かまぼこに生卵と納豆、湯豆腐が並びます。

焼き魚。よく見るのは「鮭と鯖」という組み合わせですが、ここでは北海道らしくほっけが提供されています。こういうちょっとしたことでも旅行客としては嬉しい。

漬物に昆布などの和食のおかず。その隣には塩辛とからし明太子が用意されています。

タマゴサラダにポテトサラダ、ハムのマリネが並びます。

ミックスサラダやトマト・ブロッコリーなどの生野菜サラダコーナー。

デザートにオレンジとパイン、おこっぺヨーグルトが用意されていました。

別のコーナーにはロースジンギスカン。隣にはベーコンとウィンナーが並んでいます。

肉団子に唐揚げ、目玉焼きです。個人的には「唐揚げ」じゃなくて「ザンギ」として用意してくれてると北海道らしくて良いなと感じるんですが……!

そうめんとお味噌汁です。

白米とカレー、おかゆが用意されています。

朝はパン派という人にもクロワッサンやロールパンなど、4種類のパンが用意されています。トッピングもジャムやバターにチーズと色々用意されていました。

ドリンクコーナー。ホットコーヒーに四つ葉牛乳。

牛乳はもう一種類用意されていて、興部産のおこっぺ牛乳です。こちらの方が地域限定なのでどうせ飲むならおすすめ。

お水とアップルジュースにウーロン茶もありました。さて色々持ってきて食べましょう。

ごはんにホタテとタコの刺身に焼き鮭と唐揚げにジンギスカンなど。牛乳はおこっぺ牛乳を持ってきました。さっそくホタテ丼を作って食べましょう。

持ってきたホタテをご飯に乗せていったんですが、ごはんの量に対してホタテが足りないということで追加して持ってきました。これだけごはんにてんこ盛りに乗せて食べることも食べられます。臭みとかも無くて美味しいほたてがこれだけ食べられるなんてやっぱり紋別は最高。

こちらはホタテのたたき。薬味とポン酢ジュレで食べるのが美味しい逸品です。刺身も良いけどもこっちも好き。

ロースジンギスカン。お肉が柔らかくていくらでも食べられちゃいます。味付けはそこまで濃いわけではないので、単体でも美味しくいただけます。

ホタテのタタキをお代わり。こうしてホタテとジンギスカンを無限往復してお腹いっぱいになるというルーティンを1年前と同じようにしてしまった。

最後にデザートとしておこっぺヨーグルトを食べてきました。ジャムなどを入れなくても美味しく食べられる濃厚なヨーグルトです。ごちそうさまでした。
何度でも来たくなる紋別セントラルホテル

私がホタテが好きということもあってオホーツク側は良く来るのですが、その時には少し遠くても紋別まで来ることが多いです。理由としてはやはりホタテが朝食バイキングで食べ放題というのが大きい(網走のドーミーインとかでもあるけど、やっぱり紋別のが美味しい)。

そんな紋別の宿の中でも、紋別セントラルホテルは朝食が美味しくて何度も泊りたくなるホテルです。次は流氷シーズンに来れたら良いな。お世話になりました。
名寄本線の廃線跡を巡って名寄駅へ
今日の大きな目的は、名寄本線の廃線跡を巡っていくこと。紋別までなら今後も良く来るとは思うんですが、紋別~興部~名寄というのは早々来ないので完遂したい!と思って計画を立てました。
駅跡がスーパーになっている「紋別駅」

まずは紋別駅。当時の駅舎は既に無くなっていますが、跡地に建てられた氷紋の駅という商業施設に紋別駅の駅名標などを再現したモニュメントが設置されています。

なんか銀色の道という音楽を聴けるマシーンがあるんですが、有料だし壊れてるし……。
駐車場になっている「潮見町駅」

紋別の次の駅、潮見町駅にやってきました。当時はこの辺りを左から右へと線路が走っていたようですが、痕跡らしきものは見あたりません。

営業当時は近隣の商店できっぷの販売を行っていたようですが、この商店らしき建物もそうだったのかな。それにしてはちょっと新しすぎる気もするけども。
渚滑線との分岐駅だった「渚滑駅」

渚滑駅跡。渚滑駅は名寄本線と渚滑線の分岐駅だった場所でした。今ではふれあいセンターが建っています。

ふれあいセンターの横には「渚滑」という名前のバス停があり、当時の面影を残しています。

裏手には9600型蒸気機関車の展示も行われていました。どうせ車体の展示をするならば、駅の跡だったという展示もしてくれたらいいのに……。
渚滑駅と富丘駅の間にあった橋梁

駅跡ではないのですが、オホーツク街道の途中のオムシャリ沼に掛かる橋脚が残されています。

線路は剥がされてしまっているものの、枕木などはそのまま残されていました。国道からもすぐ見える場所にあるので、ナニコレ!?と止まった人も多いかもしれません。
駅へと上る階段が残る「富丘駅」

特に上に何かがあるわけでもないのにトンネルになっている場所。ここが富丘駅跡です。

上に上る階段が残されており、特に封鎖などもされていないので上ってみました。

結構立派な石の階段。雪が多いこともあり、階段が埋もれないようにスノーシェルターが設置されています。

上に上がると広場が広がっています。そして線路跡と思しき直線が残っていました。

反対側にも線路跡が続いています。左手の階段の場所から考えると、階段を上って左の広場辺りがホームだったんじゃないでしょうか。こういう想像を働かせるのも廃線探索の楽しみの一つ。

駅跡にはソフトバンクの衛星を使った基地局「IPStar」が設置。周囲は他キャリアが圏外になるような場所ということで、衛星を使ったエリア構築を実施しているようです。でも絶対に「良いところに階段があるからここに設置しよう」ということになったような気がする……。
ちなみに通信速度は下り70Mbpsで上り3Mbps程度。速度だけを見れば早いのですが、PINGの値が700msと遅いため、何かしようとしても「遅いなぁ」と感じてしまいます。

富丘駅から帰ろうと階段を降りたのですが、海風に晒されることもあって想像以上に腐食が続いているように感じました。いつか崩落してしまうんじゃないかと心配です。
跡地は公園として整備されている「沙留駅」

沙留(さるる)の集落にあった駅です。今は駅跡が公園として整備されていて、当時の痕跡を思い知ることができなくなっています。


駅の場所としてはこの写真のカーブの辺りにあったらしい。有ったと知っていてもどこにあるのかわかりません。
全て畑になっていて痕跡がわからない「豊野駅」

豊野駅跡へ続く道。国道から少し入った場所ですが、そもそもなぜこんな場所にという所に駅がありました。

駅があったのはこの辺りだったようですが、今となっては痕跡を見ることはできません。
豊野駅と旭ヶ丘駅の間にある、枕木や橋が残る藻興部川橋梁

またも橋梁の跡です。豊野駅と旭ヶ丘駅の間にある藻興部駅に掛かる「藻興部川橋梁」が現存しています。

橋には銘板も残されていて、昭和56年に作られた橋であることがわかります。それからわずか8年後には廃止されてしまったんですね。

橋は枕木が残されている他、通路が別途設置されていて何かに使っていそうな雰囲気。対岸に渡って何か作業などを行っていたのでしょうか。
積まれた枕木が残る「旭ヶ丘駅」

旭ヶ丘駅跡。目の前というわけではなく、木々の先あたりに存在していたようです。っと奥に積まれているのはなんでしょうか。

近づいてみるとどうやら枕木のよう。まるでジェンガのように積まれていますが、大きな腐食などは見受けられません。枕木って頑丈ですよね。
資料館や車両の展示もある「興部駅」

興部駅跡。駅舎などの現存はありませんが、道の駅として駅跡が整備されています。

ブルーシートで覆われているのは、ライダーハウスとして使用できる無料宿泊所。冬季は雪による劣化を防ぐために覆われているようです。

隣にある道の駅の建物で簡単な展示が行われているようなので、見に行ってみることに。

なんかスマートフォンは夜9時から朝6時までは使わない!みたいなPTAの掲示。まあ寝不足を防ぐためなら良いのかもしれないけど。

名寄本線と興浜南線の廃線関係の資料。当時の写真だったりきっぷなどが展示されていました。

名寄本線と天北線の時刻表。どちらも長い路線ですが、同日に廃止が行われています。

記念きっぷなど。今に比べて当時の方がこういう企画乗車券が多く販売されていたような気がします。三江線とか留萌本線、夕張支線とかでこんなの出てなかったような。
廃止代替のバス停がある「北興駅」

北興駅。駅跡には同名のバス停が設置されていました。

位置としてはこの辺りに線路が通っていたと思われるんですが、なんとなくそんな雰囲気を残しています。奥の雪で白くなっているところが線路跡でしょうか。
駅への道が消えている「宇津駅」

宇津駅。Googleマップではこの辺りに道があるはずなのですが、どうみてもありません。航空写真で見ても道っぽいのが無いのですが、以前は道があって駅へと通じていた場所でした。そして雪が舞ってきて一気に雪景色に。
どこに駅があった?橋脚が残る「班渓駅」

このカーブの先から道が続いていたらしい班渓駅。周囲に人影も無く、廃止時点でもほぼ人は居ないような場所だったようです。

元々このやぶの先にあったようですが、特にそれっぽいものも見えずに断念。この先にあるという橋脚を見に行きましょう。

国道にある駐車場から見える橋脚跡。ここを見るためにあるような場所に駐車場が設置されているのが面白い。
駅舎やトイレの跡が残る「中興部駅」

中興部駅。今までとは異なり、当時の駅舎がそのまま残されています。現在は個人の所有となっているようで、中を見ることはできません。

裏手にはホームの跡もしっかり残っています。駅名標が残っていれば最高だったんですが、そこまで求めるのは酷なのかもしれない。

これも鉄道の施設でしょうか。あんまり詳しくないのでわからない。

この建物はトイレとして使用されていたもののようです。駅の施設はそのままだけど、線路と列車だけがいなくなってしまった。なんかこういう光景が廃線跡としては一番寂しさを感じます。
痕跡の残らない「六興駅」

六興駅跡。何もありませんが、目の前の草がある裏辺りに線路が通っていたようです。

すぐ横にはふれあいセンターがありますが、こちらは昭和56年に建築されたものと書いてありました。そのため廃線跡の利用ではなく、廃線前からここに有った施設のようです。
再開発によって痕跡の消えた「西興部駅」

西興部駅跡。完全に再開発されて痕跡が全くなくなっています。

廃線跡には幼稚園と診療所ができており、線路があった場所は道路として再利用されているようでした。
資料館や車両の展示もある「上興部駅」

上興部駅。西興部駅とは違って駅舎が保存されており、資料館になっていました(しかし冬季休業で入れず……)。

中には座席や当時の運賃表、ポスターなどが展示されているようです。

「乗って残そう名寄本線」という廃止反対の標語が貼ってありました。いつの時代も言うことは同じですが、廃止すると言い出してから乗ってももう遅いんですよね。

ホーム跡や列車の展示もありますが、ここも興部駅と同様にブルーシートで覆われていました。

ホーム跡。西興部駅よりは小さな駅ではありましたが、2面ある交換可能な駅だったようです。廃止まで上興部駅終着の列車の運行もありました。

上興部駅は西興部村の最終駅。次の一ノ橋駅は天北峠を超えて下川町へと入っていきます。

廃止直後に設置されたと思われる「ここは汽車は通りません」という掲示。名寄本線の廃線跡では初めて見ました。
美味しいソフトクリームが食べられる「道の駅 にしおこっぺ花夢」

天北峠を超える前に、道の駅「にしおこっぺ花夢」で休憩してくることに。この先はしばらくトイレもないし。

なんだろうコレと思って眺めていると、12時になったら大音量で音楽が流れ出した。時間ごとになりだすやつですね。

雪降る寒い中でソフトクリームを注文。「グラスフェッドミルク」と呼ばれる濃厚なミルクと、カカオ75%のビターなチョコレートが合わさったソフトクリーム。甘さと苦さの絶妙な美味しさでした。
名寄本線の跡を見下ろす「天北跨線橋」

西興部村と下川町の間にある天北峠。ここには「天北跨線橋」という橋があり、ここから名寄本線の廃線跡を見下ろすことができます。

こちらが天北跨線橋。完全に雪に埋もれているけど行けるかな。

昭和53年11月に出来た橋ということで、名寄本線の廃線11年前ですね。


天北跨線橋と名寄本線という銘板が残っています。ちなみに「天北」と付く天北線は天北峠を通っていません。

天北跨線橋から興部方面を眺めてみました。ちょっと雪が多すぎる気がするけども、ゆっくりと列車がやってきそうな雰囲気も感じます。

一方反対側は木が多く生えており、廃線跡というよりも森の一部に同化してしまっていました。

しかし雪の深さがかなりあり、少し歩いただけで足が完全に冷え切ってしまいました。関東では味わえない雪とはいえ、これほど深いのも大変です。

天北峠を下る道は雪国の様相。しかし恐れていたほどには路面凍結はしておらず、走行には大きな支障はありませんでした。
植樹した木が寂しく残る「一ノ橋駅」

天北峠を超えて下川町側にあった一ノ橋駅。当時の駅の場所とは少し違う場所ではありますが、バス停付近に再現された駅名標が設置されています。

背面には駅の沿革が記載されており、全盛期には乗降客が1日262人、駅員が8名も居たようです。おそらく天北峠を越えるために色々と作業もあったんでしょうね。

実際の駅があったのは、郵便局を入った路地の右側。今は空き地のようになっていました。

駅跡には開業を記念して植樹された夫婦松があります。駅が無くなっても松だけは集落を見守り続けていました。
バス停だけが残る「幸成駅」

何もない道にバス停。ここが幸成駅の廃線跡です。

バスの本数はそこそこありますが、そもそも周囲に家が見当たりません。ここから乗車する人が居るのかが謎なバス停です。
畑となっていて痕跡はない「二ノ橋」駅

二ノ橋駅跡。現在は何も痕跡は残っていませんが、少し手前の跨線橋から路盤の跡を確認することができます。

この辺りに駅があったらしい。何もわかりません。
キハ22系の展示が残る「下川駅」

下川駅前にはバスターミナルが設置され、名寄方面・遠軽方面という名寄本線の廃止代替バスが運行されています。廃線跡を巡るのも良いけども、廃止代替バスにも乗ってみたいな。

バスターミナル前には、ここが名寄本線の廃止後の跡地利用計画によって施工されたという看板が設置されています。

バスターミナルの裏手には、名寄本線で走っていたキハ22系が展示されています。こうして遠目に見ると簡素な無人駅に停車しているようにも見えますね。

キハ22系の他、使用中止と書かれた踏切も併せて残されていました。

車両には下川行きと書かれたサボも装着。こういうサボは北海道ならではですね。

ホームのようになっている場所に上がると、列車が駅に到着したような雰囲気に。ちょっとドアを開けていただいて、名寄まで連れて行ってくれませんか……?


もちろん動くことはなく、永遠にこの場所にとどまることになるキハ22系。タイムマシンに乗って乗りに行きたい。

バスターミナルの反対側にあるのは「コモレビ」という町おこしセンター。この辺りも当時は駅の構内だったようです。
痕跡は消えた「岐阜橋駅」「矢文駅」

岐阜橋駅跡。名前は岐阜から移住した人が「岐阜」と付けたことが由来だそう。今では倉庫になっていて、当時の痕跡は確認できません。

矢文駅跡。こちらも線路が通っていたのはこの辺かな?という想像はできますが、駅の跡などを確認することはできませんでした。
バス停にレプリカの駅名標が残る「上名寄駅」

ついに名寄本線も終盤となり「名寄」と付く上名寄駅です。駅のあった場所に設置されたバス停の横に駅名標のレプリカが設置されています。
当時の駅舎が残る「中名寄駅」

名寄本線の最後の駅「中名寄」駅に到着。この駅は当時の駅舎がそのまま残されています。

駅の横には「国有鉄道」という石柱も残っていました。いつのものなのかな。

駅舎は残っているものの、裏手に回ってもホームは現存していませんでした。

駅舎の中には当時使用されていたであろう駅名標が保存されています。入ることはできないので、窓の外から眺めてということなのでしょう。


駅名標の他には写真やポスターなど。紋別市では名寄本線の存続のために、運賃の1/3を助成するよいう制度もあったようです。でも実際に使った人はどれほどいるんでしょうか。
3路線のターミナルだった「名寄駅」

名寄本線の廃線跡を巡って、紋別から名寄に到着。9時位に出発したのに名寄に着いたのは14時過ぎ。廃線跡の探訪に5時間くらいかかってしまいました。やっぱり全駅を巡ろうとすると、どうしても時間が掛かります。

名寄駅は開駅120周年。元々は宗谷本線の終着駅として開業し、その後は「名寄」の名前が付く「名寄本線」「深名線」が開業しましたが、1989年に名寄本線が、1995年に深名線が廃止となって宗谷本線の単独駅に戻ってしまいました。

駅構内に入ると、稚内行きの特急と旭川行きの快速の案内がされていました。旭川方面はまだしも、稚内方面も一体いつまで鉄路が残るのかという不安が残ります。

名寄駅のホーム。この左側の駅がいつまでも記載され続けてほしいものですが、私の生きている間になくなってしまう可能性の方が高そう……。

せっかくなので入場券を購入して入場。「カ」はオレンジカードの意味です。


名寄駅の隣の名寄高校駅は、東風連駅を移設&改名したもの。駅の利用客がほぼ名寄高校の生徒だったこともあり、名寄市の負担で駅の移設が実施されました。高校名が駅になっているのは宣伝にも一役買いそうです。

ホームに居ると、3番線に列車が来るよと駅員さんからお話が。わざわざ入場券で駅に入る物好きのために親切に教えてくれました。

列車が来るまで少し時間もあるので、跨線橋から旭川方面を眺めます。以前はここから3路線が伸びていたこともあって駅構内は広々。
航空写真を見ると、名寄の先から分岐している線路(途中で切れている)が今でも見ることができ、その先もなんとなーく路盤が残っています。

待っていると列車が入線してきました。旭川からの名寄行きの列車で、3番線に入線するようです。

車両はH100系。個人的にはキハ40系のが北海道らしいなと思って好きなんですが、実際に乗ってみると乗り心地やエアコンの効きはよほどH100系のほうが良いんですよね。

すっかり雪を被った冬の光景。でももっと大雪のシーズンでは前面が見えないほどなので、まだまだ序の口なのかも。
名寄から稚内に向けて北へ向かう
名寄駅について名寄本線の探訪は終了。今日の目的地である稚内のドーミーインに向かって北上していきます。とはいえ名寄から稚内ってまだまだめちゃくちゃ遠い。到着するのは夜になりそうです。
名寄駅前の「キングベアー」でボリューミーなスープカレー

名寄で昼ご飯を食べようと、スープカレーが美味しいと評判のお店「キングベアー」にやってきました。商店街の駐車場が無料で有ったので助かる。

入店して「ハンバーグは無い」と言われたので、それ以外のメニューから選びます。お値段は1,000円~1,500円程度で、少しお高めかな?という価格帯です。

考えて「ジャンギと彩り野菜」1,400円を注文。ご飯は大盛り無料だけど普通盛りにして、辛さは5辛を選択。でもジャンギってなんだろう?

やってきたスープカレーはこちら。ものすごい大きなザンギが目に付くスープカレーです。てか大きすぎません?


左が普通のジャンギ、右がチーズの乗ったジャンギです。我孫子駅の唐揚げのような大きさが3個も入っていてボリューム満点……すぎる。これなら価格も納得です。

サイズはこのくらいで今更気づいた。「ジャンギ」って「ジャンボザンギの略称」だということに。
スープカレーはスパイスがたくさん使われていてスパイシーな味。辛さは想像以上に辛かったんですけど、食べられないほどではなくてちょうどいい頃合い。そしてジャンボなザンギは美味しかったけどお腹いっぱいになったけど大満足です。ごちそうさまでした。
美深町にある「チョウザメ館」へ行って来た

美深はチョウザメの養殖で有名な町。そんなチョウザメに親しみを持ってほしいということで、無料の水族館が道の駅に併設されています。

入ると大きなチョウザメがお出迎え、7種類のチョウザメが水槽で泳いでいます。

奥にはチョウザメの飼育ブースがあり、こちらも自由に見学できます。さきほどの水槽にいるものよりも小型のチョウザメが無数に泳ぎまくってる。


さらに小さな水槽では、小魚サイズのチョウザメがゆっくりと泳いでいます。こんなミニサイズがあれほどのビッグサイズになるのは驚き。

ちなみに「チョウザメ」はサメと名がついているけどもサメの仲間ではありません。単純に似ているからという理由でサメ扱いされているお魚です。4本のヒゲがチャーミングポイントなので覚えておきましょう。

チョウザメの種類は全部で28種類いるらしく、形もさまざま。きっとさかなクンなら全種類見ればわかるんでしょうけど、覚えられる気がしません。

養殖当初は三日月池という道の駅の周囲の池で育てていたようなのですが、上手くいかなかったらしい。そして現在は屋内で育てているんだとか。なおここで養殖されたチョウザメは、近くの温泉旅館のレストランで食べることもできます。
ちょうど晴れて星が見えた南幌延駅

美深から北上すると、雪と風で吹雪のような状態に。北海道の洗礼を受けつつ北に進んで行きます。


途中休憩した音威子府駅。ここでは大雪状態で止まっていた車には雪がたっぷり。先に下ろすお仕事をしないと車に乗れません。

道中は雪が積もって場所によって滑りそうになる場所も。とはいえ通行止めになるほどではなかったので良かった。

そんな中で横に見えたのでやってきた南幌延駅。JR北海道から廃止か維持管理を自治体で行うかという選択を迫られ、幌延町ではふるさと納税の支援金での維持管理を行う「あなたが守る秘境駅プロジェクト・マイステーション運動」を実施し、駅の存続を行っています。

駅名標の左右の駅が書き換わっていますが、これは「安牛駅」「上幌延駅」の廃止に伴うもの。左右両方の駅が廃止される状況で、何とか首の皮一本繋がっているのが南幌延駅です。

駅は1面1線で普通列車のみの停車。以前は通過する普通列車もありましたが、その普通列車が廃止されてしまって全列車が停車する駅へとなりました。

そんな南幌延駅から空を見ると、先ほどまでの雪景色が嘘のようにきれいな星空が見えました。ふと寄った駅で良い景色が見られたの、何かの縁かもしれません。
石油の香り漂う豊富温泉の「ふれあいセンター」へ

すっかり真夜中になってしまいましたが、豊富温泉に到着。ここの温泉は石油の香りが漂い、皮膚病などに効くと評判です。石油の油膜がぷかぷか浮く温泉にゆっくり浸かってきたので、少しは肌もすべすべになってくれるかな。

入浴後は併設されたレストランでジンギスカン。数時間前にもカレー食べたのに!?と思うんですが、ここに来て食べないという選択肢はありません。以前も食べたえぞ鹿ジンギスカン(ライス付き)990円を注文。

ジンギスカンがやってきました。たっぷりの鹿肉とウィンナー、それに野菜が載っていて990円というのはちょっと驚きの価格。地産地消で安価に提供されているのかも。

セットのライス。ライスなしも頼むことができるので、お肉だけ2人前でご飯は1セットという欲張りな食べ方もできます。

鍋に水と野菜、お肉を乗せてジュージュー焼いて行きます。油が結構飛ぶので、鍋の周りにスマホとか置かない方が正解。

お肉が焼けたのでタレを付けてご飯に乗せていただきます。肉質は柔らかいけども赤身でさっぱりしているので、案外さっぱりと食べ進められます。

エゾ鹿ソーセージ。こちらもジューシーというよりかは肉質を味わうような味です。言うならば柔らかめなサラミみたいな雰囲気なのかも。豊富温泉に行ったらぜひ食べてほしいジンギスカン。お昼でも夜でも食べられるので、時間を合わせて食べにきてみてください。
稚内の中心部にある「ドーミーイン稚内」に宿泊

本日の宿は、以前から泊まってみたいと思っていた最北のドーミーイン「天北の湯 ドーミーイン稚内」です。最近は結構高騰しているのですが、日・月という日程だからか比較的安価に予約できたので泊まりに来ました。
場所は稚内駅からも徒歩圏内。車で来ても駐車場がありますが、ドーミーイン稚内の駐車場に止めると700円。徒歩2分の市営駐車場に止めると無料です。

市営駐車場に車を停めて戻ってきました。道路は凍結していて滑りやすくなっており、北海道の冬の訪れの早さを感じます。
ウェルカムドリンクやアメニティー

ウェルカムドリンクとしてホットコーヒーが用意されています。製氷機もあるのでアイスコーヒーとして飲むことも可能です。

アメニティ。部屋には用意されていないので、必要な分を持っていく必要があります。


他に館内の設備として、無料の製氷機と自動販売機、電子レンジが用意されている他、大浴場には洗濯機(無料)と乾燥機(有料)があります。
部屋は広いスペースのあるシングルルーム

今回の部屋はシングル。ベッドが大きく幅を取ってスペースが狭いという部屋をよく見ますが、ドーミーイン稚内ではフリースペースも広々確保されています。また、冬場には嬉しい加湿器も設置されています。

エアコンのスイッチ。12時に停止するって夏場もエアコンなしで過ごせと?

テレビにポット、コップなど。テレビの配置的にベッドで起き上がった状態でも見やすそう。

作業ができるテーブルスペース。コンセントも3つあるので充電などをしつつパソコン作業をしてもコンセントの不足に嘆くことはありません。

冷蔵庫。中には「おもてなし」としてお水とちょっとしたお菓子が置いてあります。1人なのに2つずつ入ってる……?

おやつはゼリーでした。今はお腹いっぱいなので持って帰って食べようかな。

館内着とタオル。タオルに関しては追加が欲しければフロントに頼むともらえます。

独立型の洗面台。ドーミーインはユニットバスと一体化されていないので、広々使えるのは嬉しい。

トイレとシャワールーム。ドーミーインは大浴場の温泉に入るのが定番なので、部屋にバスタブが無いことが多い印象です。

部屋からの景色はこんな感じ。9階だったこともあって稚内駅なども眺めることができました。明日の朝の景色が楽しみ。
ドーミーインといえば夜に食べる夜泣きそば

ドーミーインといえば、21時30分から23時まで提供される「夜鳴きそば」が名物。夜遅くのラーメンは罪な感じがしますが、食べないとドーミーインに来た感じがしない。

こちらが夜泣きそば。あっさりとしたしょうゆラーメンです。濃すぎないやさしい味と、こんな時間にラーメン!という罪な味が合わさって何とも美味しいラーメンに仕上がっています。ごちそうさまでした。
トロトロした稚内温泉
ドーミーインは天然温泉が楽しめることが売りとなっていますが、稚内ではトロトロした稚内温泉を楽しめます。ドーミーインの温泉って強いて特徴が無いような温泉が多い中でも、特色のある温泉に入れるのは嬉しい。


泉質は「ナトリウム-塩化物強塩泉」で、近くにある日帰り温泉施設「ヤムワッカナイ温泉 港のゆ」と同じような温泉です。あまり塩素臭を感じないのは好印象。夜は空に雪が舞い散る寒さでしたが、寒い中に温かい温泉に入るというのも楽しい。ゆったり入ってポカポカになりました。

湯上りにはアイスが待っています。コーンアイスやフルーツアイス、モナカにチョコアイスなど。

私はいつもチョコアイスを食べるのが定番。風呂上がりの火照った体に冷たいアイスを食べるのもドーミーインでの楽しみの一つ。

温泉のある10階には、自由に読めるマンガコーナーもあります。風呂上がりにゆったりマンガを読んで過ごすのも良さそうです。
明日は稚内からオホーツク側を下って女満別空港へ
明日は旅行最終日。計画では稚内から宗谷岬によって、その後に猿払でホタテを食べてからとにかく女満別空港へと下るルートです。途中に以前の旅行で行けなかった天北線の廃線跡を見られたらいいな。
とはいえ、今日と異なり飛行機の時間があるので、あんまりのんびりしすぎない程度に寄り道ができればなと思います。

コメント
私は,名寄本線が有る内に2日間掛けて名寄⇨中湧別⇨湧別⇨中湧別⇨遠軽⇨渚滑⇨紋別⇨興部⇨下川⇨名寄.一部略.遠軽では,最終で着いて,始発に乗車するため,時間を使うのに急行大雪を,上川迄往復しました.豪華な食事が羨ましいですが,名寄に着いたら,深名線で,深川へ行く予定で,立派なホテルに宿泊して,食事を楽しむ余裕が有りませんでした.自動車に乗れないので,列車,路線バスが走る時刻に,優先させねばならないので.近年の北海道の旅でも,普通ならレンタカー等乗用車で行く人達の多い場所でも,路線バスを使い吃驚されました.
誘ってくれる方は居ないかな?
名寄本線があったころに乗車したんですね。うらやましいです。
北海道だとレンタカーが基本みたいな感じになっているので、バスメインだと大変そうですが面白味も感じるんじゃないかと思います。
個人的な実感だと、誘ってくれるのを待つよりも自ら誘うほうが確実な気がします……。