PASMOを使った乗車ポイントサービスが開始されますが、それに伴って普通回数券、時差回数券、土休日回数券が廃止となります。東武鉄道は「トブポマイルを代替サービス」としていますが、場合によっては34%もの大幅な運賃値上げとなるようです。

「トブポマイル」という劣化サービスで回数券の販売が2021年9月末で廃止に
回数券の発売終了・利用終了のお知らせ | 東武鉄道JR東日本は乗車ポイントサービスを開始しても回数券を同時に廃止することもなかったのですが、乗車回数ポイントの劣化コピーに合わせて、回数券も廃止という悪い所取りということに。
しかし普通回数券しかないJRとは異なり、土休日回数券も有る東武鉄道にとっては実質的に運賃が大幅値上げとなる場合もあるようです。
1か月に8回以上利用しない場合は最大34%の運賃値上げに

新たに開始されるトブポマイルですが、今まで「3か月間使えた」回数券から「1か月の回数」と大きく劣化している上、通常の回数券の枚数程度の乗車では回数券よりも金額が高くなっています。
実際に定価が530円(ICの場合524円)の区間として、回数券とトブポマイルの比較をしてみたいと思います。モバイルPASMOの「おでかけマイル」も適用された想定です。
月に8回乗車しない場合(リピートマイル対象にならない場合)
回数券実質額 | トブポマイル実質額 | 実質値上げ率 | |
---|---|---|---|
普通回数券 | 482円 | 508円 | 5.4% |
時差回数券 | 442円 | 508円 | 15% |
土休日回数券 | 379円 | 508円 | 34.1% |
月に8回以上、15回以下の乗車の場合(リピートマイル4%還元)
回数券実質額 | トブポマイル実質額 | 実質値上げ率 | |
---|---|---|---|
普通回数券 | 482円 | 487円 | 1.1% |
時差回数券 | 442円 | 487円 | 10.2% |
土休日回数券 | 379円 | 487円 | 28.5% |
月に16回以上、23回以下の乗車の場合(リピートマイル8%還元)
回数券実質額 | トブポマイル実質額 | 実質値上げ率 | |
---|---|---|---|
普通回数券 | 482円 | 466円 | -3.1% |
時差回数券 | 442円 | 466円 | 5.5% |
土休日回数券 | 379円 | 466円 | 23% |
月に24回以上の乗車の場合(リピートマイル12%還元)
回数券実質額 | トブポマイル実質額 | 実質値上げ率 | |
---|---|---|---|
普通回数券 | 482円 | 445円 | -7.5% |
時差回数券 | 442円 | 445円 | 0.7% |
土休日回数券 | 379円 | 445円 | 17.5% |
結果として、月に16回乗車してようやく普通回数券よりもお得になり、24回の最大還元であっても時差回数券よりも高い状態という状況。
そして赤字で書いていますが、土休日回数券をメインに使っていた人に至っては最大で34%の値上げで、土休日を毎日使った(9日往復で18回)としても23%の値上げとなり、土休日の乗車に関しては完全に値上げとしかならないようです。
土休日に使う人や回数券を3か月で使っていた人には大きな痛手となる制度の変更へ。
私も中高生時代には土休日回数券で秋葉原に行っていましたが、同じように使っているような人も居るとは思います。そのような人のことを考えない一方的なサービスの改悪となる回数券の廃止。
JR東日本のサービスの劣化コピーな上、JR西日本の回数券廃止の悪い所だけを取ったような今回の制度変更。コロナの影響で運賃収入が減っているのはわかりますが、乗客の利便性を奪っているようにしか思えませんね。

9月末で午後割・夜割も廃止となります。サービス改悪が著しい。
コメント
元々東武は他社に比べて運賃が高いのに、さらに今回土日利用者狙い撃ちの改悪。
企業努力が足りないのではと思ってしまう。
知人には東武沿線に住むのは勧められない。
単純な運賃値上げは国交省への申請とか面倒なので、こうやって割引を減らすんですよねぇ。3割はうまい餃子だけでいいです