民宿ふじや・宿泊記|南会津の湯ノ花温泉にある、明治40年に建てられた古民家に泊まれる宿

宿泊記
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栃木県の宿は結構泊まっているのですが、いつも野岩鉄道や会津鉄道に乗っても通り過ぎてしまうのが南会津。「尾瀬」として自然豊かな場所として有名ということもあって、今回宿泊先として選んだのは湯ノ花温泉にある民宿「ふじや」さんです。

宿の雰囲気と食事を見て選んだだけなのですが、豊かな自然と美味しい食事を楽しめる民宿でした。なお宿泊した際の旅行記は以下からどうぞ。

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湯ノ花温泉にある民宿「ふじや」に宿泊

本日の宿泊先は南会津町にある静かな温泉地、湯ノ花温泉という温泉地にある民宿です。地図を見ればわかるのですが、周囲にはコンビニなどもありません。飲み物やおやつなどを持っていきたい場合は、会津田島だったり塩原だったりと、結構離れた場所で仕入れてくると良いと思います。

こちらが宿泊先の民宿ふじや。明治40年に建築された古民家を使用した民宿です。思わずおお!と声が出てしまう佇まいです。しかし空にトンボやアブらしき虫が大量に飛んでるんだけど……。

玄関を開けるとこんな感じの雰囲気。綺麗なホテルも良いけど、こういう旅館はやっぱり落ち着く空間です。私が最後の到着客なようで、皆さんお早い……。

部屋は2階。客室数が少ないので、結構予約が埋まっている印象です。私も4月に予約したときには結構空いていたけど、今見たら土日の空きはしばらく無さそうな状況でした。

トイレや洗面所は1階で共用。トイレはウォシュレット付きの洋式トイレでした。

部屋は和室でエアコンや冷蔵庫は無し

お部屋は和室の6畳。泊まる前に古民家旅館だからエアコンないのでは……?と想像していたのですが、予想通りにエアコンはありませんでした。北海道の旅館ではちらほら見かけますが、本州の旅館でエアコンが無いのは初めてかも。

とはいえ南会津の山岳地帯ということもあって比較的気温は低め。宿泊した際も周囲の気温は25度ほどで、夜はもう少し気温が下がることを期待するとエアコンなしでも過ごせそうです。

エアコンがない代わりに扇風機は設置されています。冷蔵庫は共用のものも無いようなので、要冷蔵のものは持ってこないようにしましょう。

小さ目のテレビとOAタップ。コンセントは使いやすい場所にもう一つあるので、こういう旅館であるコンセント問題は起きないと思います。

部屋の隅には浴衣とタオル、それにシーツや枕カバーが置いてあります。布団は自分で敷く方式のようですね。

テーブルにはお茶とお茶請け、そして湯ノ花温泉のガイドマップ(共同浴場の地図)が置いてあります。

なぜ共同浴場の地図が置いてあるかというと、この民宿では宿泊すると入浴券がもらえ、周囲にある4つの温泉に自由に入ることができます。逆に言うと温泉に入るのに一度外に出ないとならないのですが、湯めぐりができると思えばこれもありです。

ちなみに湯ノ花温泉の共同浴場は、通常入浴料が300円。各共同浴場は無人なので入浴券販売所で事前に購入してから行くスタイルです。宿泊入浴券が450円なのは、きっと入湯税がプラスされているのでしょう。

囲炉裏のある広間で食べる夕食、品数豊富で郷土料理も食べられる

この宿は夕食が評判。時間になったので夕食を食べる広間に行くと、これぞ古民家という広間が広がっていて雰囲気は最高です。こんな場所で食べるってのもなかなかないですよね。

真ん中にある囲炉裏では、イワナが炭火焼になっていました。これも夕食で出るみたいです。

ビールや日本酒飲み比べもできるようですが、私お酒飲めない……。と伝えると麦茶が出てきました。冷えてる麦茶美味しい。

それでは夕食の紹介です。これが全部ではなく一部なのですが、先ほどのイワナや天ぷら、煮物など様々な料理が並びます。

イワナの炭火焼とイワナの刺身。炭火焼は1時間以上焼いていたようで、頭も骨も尾びれも食べられるよ!というので半信半疑で食べてみると、想像以上の柔らかさで全部食べられちゃいました。過去に食べたイワナの中でも一二を争う美味しいイワナです。

ドレッシングで食べるというちょっと変わった天ぷら。ミニトマトまで天ぷらになってて、これはサラダなのでしょうか……?

これは「こづゆ」という郷土料理。昔からごちそう料理として作られ、今でも冠婚葬祭などの際に出される料理らしい。豆腐やちくわ、にんじんなど具沢山な煮物という雰囲気です。ちなみにこの赤いお皿、こづゆ専用のお皿で他の料理には使わないんだそう。

そばの実を使った汁物。七味唐辛子を入れて食べると無限に食べられそうな美味しさです。

黒ゴマ餅のようにみえるこれは、中にそば粉を使ったお餅のような料理で「はっとう」と呼ぶんだそう。昔役人がやって来た時に出したところ、美味しいから庶民はご法度!と言われたことが由来になっているのだとか。ちょっぴり甘くてデザートとしても食べられそうです。

最後に出てきたのは手打ちそば。ちょっと太めなのが特徴的です。のど越しも良く香りも楽しめる、美味しいお蕎麦でした。食べ終わった後のそば湯もまた美味しいそばの醍醐味です。ごちそうさまでした。

食後は共同浴場巡り

夕食を食べたころにはお外も涼しげに。あんまり遅くならないうちに近くにある共同浴場を巡ってきましょう。

あんまり車も通らずのどかな道です。天気が良かったら星空も楽しめたのかもしれませんが、今日はあいにくのどんより日和。星は期待できません。

最初にやってきたのは、宿から一番遠くにある湯端の湯。ここは男女分かれていて、比較的広めな共同浴場です。

温泉の成分表。源泉温度は60度前後で、単純温泉(弱アルカリ性低張性高温泉)ということであまり成分が強い温泉ではありません。逆に言うと刺激が少なく入りやすい温泉とも言えますね。加水や循環、塩素消毒が行われていない源泉かけ流しの温泉に入ることができます。

浴槽はこんな雰囲気。比較的広めで5~7人くらいが一度に入ることができるのではないでしょうか。源泉温度が高いので冷やすためのホースが備え付けられていますが、あんまり冷やし過ぎると私のような熱い温泉が好きな人がガッカリするので適度でお願いします……。

泉質としては若干塩化物泉感がありますが、単純温泉ということもあって強く成分を感じることはありませんでした。万人に入りやすい温泉だと思います。

入口に入浴券のことが書いてあったのですが、「部落内の商店」という書き方がされています。部落と聞くと差別用語のように感じる人も居ると思いますが、単純に集落という意味で使われていることも知っておくと良いと思います。

続けてやってきたのは川沿いにある石湯。Googleマップに案内してもらうと車の通れる橋まで迂回させられますが、歩道橋が手前にあるのでそっちから行くと歩く距離を短縮できます。

こちらは名前の通り大きな石がある浴場です。ここは混浴な上に入口を開けると即浴槽が見えるので、女性の人は入りにくい温泉じゃないかなとは思います。温泉の成分としては湯端の湯と同じく単純温泉で、高温の源泉をホースの水で冷やしているのも同じですね。

お次は天神の湯へ。ここも混浴の共同浴場です。

こちらも成分表を見ると同じく単純温泉。この辺りは何個か共同浴場がありますが、どれも泉質としては変わらないようですね。近いのに色々あり過ぎる塩原温泉が特殊なだけかもしれない。

浴槽は2人くらいが入れそうなのと1人が限界そうなのの2つ。それは良いんですが、浴槽のお湯が少ないし温度も低い。だれか栓抜いたでしょこれ……。

最後にやってきたのは、ふじやの敷地内にある共同浴場「弘法の湯」です。ここはふじやの大浴場を兼ねているからか、施設も大きくて広々としています。

男湯と女湯が分かれていて、休憩所やロッカーもあります。どこか1つに入るというならここに来るのが間違いなさそうですね。

温泉の成分はここも大きく変わりありません。もちろん源泉かけ流しです。

お風呂はこんな感じ。やはり若干塩化物泉のような感じがする温泉です。そしてシャワーなどもあるので、体や頭を洗うこともできるようになっています。

なお浴室にシャンプーなどの設備は無いので、旅館から持ってきましょう。泉温はここもちょっとぬるめで残念だったのですが、やっぱり広いのでゆったり入ることができました。色々な浴槽に入るという意味合いでは巡るのも良いのですが、泉質は大きく変わりないのでここだけでも問題ないんじゃないかなと思います。

朝食はたっぷりのごはんにおかずも豊富

関東に比べて涼しく、夜は暑いどころか肌寒さを感じるほどでした。そんな気候なのでぐっすりと寝られて朝ご飯。ハムエッグに納豆、炒め物と焼き魚など、ご飯のおかずになりそうなものが色々並びます。右下にあるヨーグルトは自家製で、中にフルーツもゴロゴロ入っていました。

おひつに入ったご飯。こういう旅館の場合はなんか量が多い印象があるのですが、ここもたっぷりのご飯が入っています。食べきれるかな……。と思ったのですが、なんとか食べきりました。残すと悪い感じがしちゃうんですよね。

お茶とコーヒーが自由に飲めるように準備されています。家だとあんまりコーヒーは飲まないのですが、旅館やホテルだと朝食後にコーヒーを飲みたくなります。ごちそうさまでした。

のどかな場所にあるゆったりと時が流れる落ち着く旅館

朝起きても喧騒ではなく鳥の鳴き声を聞きながら心地よい風を感じられる静かな旅館。運営されているご夫婦がやれるまではということでしたが、少しでも長く続いてほしい旅館だと思います。

古民家ということでエアコンや冷蔵庫がないとかいう不便さもありますが、歴史ある建物に泊まれる貴重な旅館です。関東からも車で行きやすいので、日ごろの疲れを癒しに訪れてみてはどうでしょうか。

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