【2021年9月末に廃業】キムアネップ岬近くにあった今は無き宿、サロマ湖畔ユースホステルの宿泊記

宿泊記
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先日泊まろうと思って予約した宿が、予約した1週間前に廃業するからキャンセルしてほしいと連絡が来たことで思い出したのがサロマ湖のユースホステル。

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今日はサロマ湖周辺を散策しながら夜のホタテ尽くしを楽しみに巡っていきます

何も知らずに泊まったけども、実は泊まった月末で廃業してしまったんですよね。当時は食事くらいしか旅行記に残してなかったので、撮影した写真を掘り出して書き直してみることにしました。また泊まりたくても二度と泊まれないというのはなんとも悲しいものです。

キムアネップ岬への道中にある静かな宿

サロマ湖畔ユースホステルがあったのは、網走方面から国道239号を走って佐呂間町に入り、キムアネップ岬へ向かう細い道の道中。ちょっとわかりにくい場所なので、気づかず通り過ぎちゃいそうになったことも。

キムアネップ岬からの景色

キムアネップ岬からはサロマ湖を一望することができ、季節によってはキャンプを楽しむことが可能です。なお冬期は駐車場への道が除雪が行われていないため、立ち入りすることができなくなっていました。

キムアネップ岬でサロマ湖を眺めてから戻る形でサロマ湖畔ユースホステルに到着。建物の前には車が数台止められるスペースもありました。あたりにはあまり街灯はないので、夜は真っ暗だった記憶です。

受付には鉄道関連の懐かしい品も。ご主人も好きだったようで、ちょっと話が盛り上がりました。湧網線とかがあった頃に来たかったものです(生まれてませんが)。

館内は結構暗め。あんまり明るくないほうが落ち着くので雰囲気としては好き。昔から多くの旅人を受け入れていた館内ですが、こうやって見直すとなんかさみしさを感じます。宿は無くなってしまっても、こうして人々の心には残り続けるんでしょうね。

ゆったり座って休めるスペースもありました。こういう場所で宿泊客同士が集まって話したりするのも旅の楽しみでは有ると思うのですが、コロナ禍ということもあってみんなお部屋にこもりっきりでした。

トイレやバスは共用。私は近く(とはいっても30kmくらい離れてる)の温泉施設でぽかぽかしてきたので使わなかったのですが、バスは使う時に札たてて使うシステムのようです。

部屋は鍵のない和室

部屋は1階と2階があったのですが、今回は個室の1階でした。今どきでは珍しいとは思いますが鍵のない部屋なので、出歩く時は貴重品を持ち出したほうが安心できます。まあこういう所に盗むために泊まるような人はいないとは思いますが……。

お部屋は中央にテーブルがあるだけのシンプルな部屋。布団などは自分で敷くスタイルでした。畳が擦れてるとか虫が居るとかいうのは気にしてはダメ。気にするならもう少しお金を出して普通のホテルに泊まりましょう。

なんでいろはすの写真が残ってるの……

宿泊したときには佐呂間町でキャンペーンを行っており、宿泊先の料理が豪華に+町内で使える商品券が2千円プレゼントされました。宿泊費としては5,500円の2食付きという値段だったので、実質的に3,500円になっちゃいましたね。ちなみに抽選券付きでしたがハズレ。

ホタテ尽くしの夕食

佐呂間町といえばサロマ湖で採れるホタテが有名です。近くの直売所では10枚600円という破格で売られているようなこともあって、安価な宿泊費でもホタテ尽くしの夕食が楽しめます。

ホタテたくさん

夕食がこちら。ホタテの刺身からフライ、焼きホタテなどとホタテが満載の夕食です。ちなみにごはんは炊飯器からおかわり自由でした。

まずは刺身から。2個分ほどの貝柱が入ったお刺身で、新鮮かつ甘みもあっておいしい。これだけでご飯がなくなります。

続いてはホタテのフライです。こちらはタルタルソースとともにいただくのですが、ホタテ自体の味がタルタルソースに負けないほどの濃厚さでした。

焼きホタテ。海鮮バーベキューとかではおなじみのメニューですね。貝柱も大きいので食べごたえ十分。

たしかホタテの揚げ浸しです。豆腐の揚げ浸しはよく見るけどもホタテってのは初めてでした。さっぱりしてたので口直しにもちょうどいい一品。

これはホタテと紐の甘煮。これだけでご飯が一杯いけてしまうので、食べ過ぎ注意な珍味でした。

他にもオムレツやお吸い物などもあってホタテ好きな私にとっては大満足な夕食をいただけました。ごちそうさまです。

天気が良ければ満天の星空を楽しめる

周囲にあまり明かりがないということもあり、宿からすこし車を走らせると満天の星空を楽しめるスポットが数多くあります。

こちらはキムアネップ岬の駐車場で撮影した写真ですが、少し雲がある状態でもこれだけの星空を楽しめます。宿に泊まって寝る!のも良いのですが、天気が良ければぜひ外に繰り出して空を見上げてほしいのが北海道の旅行です。

……っと宿の主人に声かけずに出ていってしまったので閉め出され、電話して開けてもらったのも懐かしい思い出です(すみませんでした)。

翌朝の朝食も品数豊富でボリューム満点

星空を眺めて部屋に戻ってぐっすり。朝起きたら朝ごはんが待っています。

朝ごはんは魚に卵焼きやサラダの他、ご飯のお供になりそうな小鉢がたくさん並んだボリューム満点なラインナップでした。ついついお代わりしたくなっちゃいましたが、昨晩の量を考えて1杯にセーブ。ごちそうさまでした。

ご飯を食べてひと休みして出発。この時は天気も良かったので近くにあるワッカ原生花園で散策してホタテを(また)食べて帰った1日でした。まさか泊まった月末に廃業するなんて知る由もなく、また来たいな〜なんて無邪気に考えていたのを思い出します。

建物は残るがどうなるのだろうか

2022年6月に訪問

サロマ湖にはその後も何度も訪れていて、時間があればどうなっているのかなと寄り道しています。2022年6月当時はロープが張られつつも建物や看板はそのままで、営業しているかのような雰囲気でした。

2023年にも訪れたものの、特に変わった様子もなくそのまま残されていたユースホステル。既に他の会社が買収しているという話は流れていたものの、将来的にどうなるのかは不透明な状況です。とはいえもしホテルとして再開したとしても、泊まった「サロマ湖湖畔ユースホステル」としては戻ってこないんですよね。

2023年11月に訪問

廃業から2年以上が経過した2023年11月に再訪してきました。以前に比べても草が伸び放題という状況となり、特に管理しているような様子は見受けられません。このまま放置され続けるのでしょうか。

知床にあったユースホステル

北海道では岩尾別旅情という曲に歌われていた「岩尾別ユースホステル」という宿も2020年9月に廃業するなど、ユースホステルや民宿などの宿が年々減りつつあります。こういう宿は資金難というよりかはオーナーが高齢になって運営できなくなったという事情も多く、今後も増えていく一方と思われます。

「今度泊まろう」と見送った宿の今度があるかはわかりません。次に見たら廃業している可能性も十分あるこの頃です。泊まりたいと思っている宿は早めに泊まっておきましょう。二度と泊まれなくなる前に。